最高裁、組合側の上告を棄却
2020-11-19
最高裁、組合側の上告を棄却
最高裁判所は2020年10月29日、組合が求めていた復職義務不存在確認等に対する東京高等裁判所の不当判決(2020年2月20日)の上告について、「上告の理由なし」として棄却し、上告受理を認めない決定をしました。
しかし原審の東京高裁判決は、バスの運転士は合理的理由や本人の同意無しには職種転換は認めないという、長期間をかけて労使間で形成されてきた労使慣行の存在を認めず、将来にわたり労働組合および本人の同意無しには転籍をしないという労働協約の規定をも無視する不当判決であり、到底納得できません。
いっぽう、現在中央労働委員会では、会社による転籍などの提案を拒否した組合員に対する復職命令が支配介入の不当労働行為に当たるとした神奈川県労委命令に対する再審査申立事件が結審しており、労働協約などに対する正しい判断を内容とする命令を求める闘いがつづけられています。
私たちは、この東京高裁判決にみられるような、会社の都合に合わせて、働く者の権利や生活を犠牲にしてもよいとする風潮を許すことはできません。
働く者の生活と権利の向上、そして労使対等の実現をめざして、労働組合の団結と運動の前進のために努めていきます。