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私鉄総連が「高速無料化」などへの見解を発表(私鉄総連発)

相鉄労働組合が加盟する私鉄総連(日本私鉄労働組合総連合会)は10月27日、政府がすすめようとしている「高速道路原則無料化」、「暫定税率廃止」に対して次の見解をまとめ、発表しました。

1.はじめに
新政権による高速道の無料化および自動車関連諸税の暫定税率廃止の政策について、私鉄総連は、民主党が政策集INDEX2009に掲げた、総合交通ビジョンの実現で自動車中心の街づくりから政策を転換し、路線バスや軌道系交通の充実などをはかることや「交通基本法制定」、「地球温暖化対策基本法制定」の趣旨に鑑み、高速道無料化や暫定税率廃止の問題点を整理する。あわせて、労働組合はもとより多くの国民の意見を尊重し、特に公共交通機関が担う環境負荷の少ない持続可能な社会づくりを視野に政策展開することを政府に求める。

2.高速道路の無料化について
「1000円高速」で経験した客観的な事実や世論の動向などを加味し、政府の見解を質すとともに、高速道路の段階的無料化については、総合交通体系の充実を前提に十分な検証や調査研究、実証実験を経て政策決定することを主張する。

(1)高速道「ETC1000円」による鉄道・バスへの影響について
09年3月28日の土曜日から実施されたETC利用における平日の全車両の割引や土日祝日の普通車終日5割引き・上限1000円などの通行料金割引によって、高速バス事業では軒並み前年同時期の土日祝日と比べ、1割から2割の輸送減となり、また貸切バス事業についても遅延など旅程どおりの運行に支障をきたし、信頼性低下と土日祝の利用敬遠の懸念がされている。
鉄道ではJR在来線特急、新幹線が1割前後の輸送減となり、私鉄においても観光地に向かう中長距離優等列車などを中心に輸送減となった。フェリーにいたっては、休日3割減や3社3路線が廃止されるなど深刻な事態を招いている。
交運労協が行った影響調査(8月6~9日・13~16日)においても、私鉄総連分の回答(7,634運行)の27%(2,030運行)が30分以上の遅延が発生した。60分以上の遅延については全体の約1割≒9.8%(748運行)となっており、高速バスの定時性について信頼を揺るがしかねない状況が明らかになった。
また、サービスエリア等の混雑に伴う、側道への駐車を余儀なくされるなど乗客の安全確保や遅延拡大を指摘する回答が多数あった。

(2)公共交通機関の衰退懸念
1000円高速の経験から、移動手段として「マイカーシフト」の増加は避けられないことから、鉄道やバス、フェリーなどが競争上不利になり、結果として収入減、減便・撤退となった場合、これまで確立した高速バスやフェリーの低廉かつ利便性が失われるとともに、内部補助で維持してきた生活交通の廃止をも招きかねない懸念の有無と、影響を受けた場合の公共交通事業者への支援策(民主党INDEX2009の「十分な配慮」)について政府は明らかにすべきである。

(3)高速道路利用と受益者負担について
9月の各種世論調査の結果、6割~7割が無料化に反対であった。反対理由は「利用者だけが得で不公平」「渋滞も増え、CO2削減に逆行」などであり、1000円高速実施中の5000億円を税負担などの実態を国民が冷静に見たものといえる。
自家用および事業用自動車ともに受益者が限られる高速道路について、特殊法人の債務を国に付け替え、受益者が費用負担を免れ、全国民の税負担とする方法は、市場を歪曲することの懸念材料となる。
「外国の高速道路はただ(フリーロード)」とする主張についても留意する必要があり、参考として諸外国では、ドイツのアウトバーンは95年からトラックが有料、ノルウェイは混雑税の性格で有料、アメリカは州ごとに有料・無料の判断、中国・韓国はほとんど有料などとなっている。

(4)渋滞と定時性など通行車両数のコントロールについて
民主党の主張は無料化により、①一般道路の渋滞が解消する、②高速道路の渋滞問題については「料金所渋滞」がなくなり解消する、③出入り口を増やすことで渋滞解消がはかられ利便性が増すなどとしている。
しかし、無料化による高速道路の通行量増大は確実であり、料金所渋滞は免れても「IC通過後の一般道合流渋滞」による旧料金所周辺渋滞などについては触れられていない。また広大なICをあらたに造る費用や現在でも主要なサービスエリアのほとんど設置されているスマートIC(出口専用)の充実なども含め明らかにされるべきである。
一部の識者は現在のETCシステムを利用した交通マネージメント(路線や曜日で料金の細分化)を提唱する向きもあり、政府の検討課題とすべきである。

(5)交通基本法制定の理念および地球温暖化対策基本法との整合性について
私鉄総連は、高速道路料金収受にETCが導入される以前から「事業用自動車の通行料金の大幅割引」を政策要求に掲げてきた。理由は人の生命や生産物の移動を支えていること、つまり安全・確実に輸送の任にあたることを厳しい事業許可を得たうえで日本の産業を支えてきたからである。
また、高速道路無料化によって地域経済の活性化をめざすものであったとしても、概して「マイカー利用を後押し」する偏った政策によってマイカーを持たない人の「移動の権利」や90年比25%のCO2削減目標との整合性を明らかにすべきである。

3.自動車関連諸税の暫定税率廃止について
民主党は揮発油税、軽油引取税、重量税など国・地方の暫定税率を廃止して、①本則税率に戻した上で、②重量税および自動車税は地方税に一本化(=地方の一般財源)、③ガソリン等の燃料課税は一般財源の「地球温暖化対策税」に一本化も視野に検討している。
上記①については、高度成長時代から長年にわたる暫定税率延長により、道路建設関連に費やし、さらに無関係な分野(駐車場やマッサージ機など目的外)への支出なども明らかになり、暫定税率を廃止=本則税率とすることについては支持します。
②および③については、国と地方の役割と事業規模、地球温暖化対策の計画と執行について明らかでない段階であり、以後その政策については注視、監視を国民とともに行う必要がある。
さらに留意すべき点は、暫定税率廃止に伴う、これまでの旧道路特定財源を活用した鉄道の踏切改良・連続立体交差・鉄道地下化(いずれも道路渋滞対策)、バス定時制確保施策などが後回しにされることなく、公共交通機関に対する優先施策を求めることである。

4.今後の対応について
(1)国交省対策
① すでに1000円高速について要請した内容について、再度大臣要請を行う。
② 民主党の高速無料化・自動車関連諸税に対する対応は、2.および3.の視点をもって政府の見解を質すとともに、公共交通の発展を目指す立場で要請を行う。

(2)事業者団体との連携
公共交通の維持発展を求める立場から私鉄総連と事業者団体が共同歩調をとり、政党もしくは国交省に対する要請行動の場を模索する。

(3)地方における対応について
交運労協や組織内議員等と連携し、地方運輸局など可能な限り、本見解をもとにした要請行動などを展開する。

以上



2009.10.27
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